前回は「ハンド技術の原点」として、“手の密着”について少し触れました。
今回は、実際にサロンの現場でこの「密着」にどれほどの違いが生まれるのか、お話ししてみたいと思います。
私は専門学校でしっかりと手の使い方を学びましたので、サロンに入った当初から“手の密着”を意識して施術を行っていました。
でも実は、後輩スタッフの中にはこの「密着」がなかなか身につかず、何年経っても苦戦している方もいました。
なぜそれほど難しいのかというと、ただ「触れる」だけではなく、「お肌に寄り添い、圧をコントロールし、リズムよく動かす」という感覚が必要だからです。
一言でいうと、“相手の肌と心を感じながら動かす”という繊細なセンサーのようなものですね。
この密着ができていると、クレンジングの段階でお客様の表情がふっとゆるみ、
「この人、うまいな」「安心して任せられる」と思っていただけます。
逆に、美容マシンを使う時でも、肌の上を“なんとなく”滑らせているだけでは、お客様は敏感に感じ取ります。
「ちょっと浮いてる気がする」「なんとなく不安…」という印象につながってしまうのです。
私が思うに、ハンド技術とは「触れているようで触れすぎず、圧をかけているようで包み込んでいる」。
そんな絶妙な“バランス”の連続なのです。
次回は、私がいちばん好きな「ハンドマッサージ」について詳しくお話しします。
マッサージによって、どんな変化が起こるのか――楽しみにしていてくださいね。
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